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空手イタリアチームが凱旋!

令和3年8月9日(月)、大活躍をみせた日本武道館での空手競技の興奮冷めやらぬ中、オリンピアンとなった空手イタリア代表選手5人が御殿場市に凱旋し、大会報告会が行われました。獲得したばかりのメダルの披露や、ブサト・マッティア選手による演武の披露、オリンピアンへの質問コーナー、5年間の交流を振り返るスライドショーの上映など盛りだくさんの報告会の模様をお届けします!

大会報告会は、感染症対策として空手イタリア代表応援サポーター「FORZA!AZZURRI」など関係者のみで行われました。参加者はワクワクしながらオリンピアンの登場を待ちました。

“ラプソディア”による和テイストの映像演出と色鮮やかなジャグリングパフォーマンス後、選手入場となりました。選手それぞれの映像とコールに合わせて1人1人入場するたびに大きな拍手が湧き、オリンピックに初めて採用された空手競技を堂々と戦い抜き、新たな歴史をつくった選手たちを温かく迎えました。

報告会は、市長の挨拶から始まりました。市を代表して市長より「オリンピックに出場した5人の選手、アスキエリ監督、コーチの方々、たくさんの感動をありがとうございました。何回もオリンピックを見てきたが、今回の大会でイタリアの選手を応援できたことは意義深いものがあります。御殿場市は、空手イタリアチームのホストタウンになれて本当に幸せでした。」と挨拶されました。

イタリアからはチームを代表して、ピエル・ルイジ・アスキエリ監督から「合宿の地に御殿場を選ばせてもらい、大会に向けた準備がしっかりできました。御殿場市の環境は本当に最高でした。これまで関わってくれた全ての人に感謝し、大きなグラッツェ(ありがとう)を送ります」と語りました。

次に、市とイタリアとのこれまでの交流を振り返るスライドショーを上映しました。御殿場西高等学校空手道部や市内に多くの道場が所在し空手が盛んなことがきっかけで2017年から始まった交流は、文化や教育など様々な分野へと広がり、多くの市民が参加した5年間の交流で築き上げてきた絆をお互いに分かち合いました。

スライドショーの「そして、いよいよTOKYO2020へ!」が流れたのち、大会を振り返りながら試合時の心境などそれぞれの選手に語っていただきました。また、銅メダルを獲得したボッターロ・ヴィヴィアーナ選手、金メダルを獲得したブサ・ルイージ選手からは、メダルの披露もしていただきました。

クレシェンツォ・アンジェロ選手

「私は、日本武道館でオリンピックを戦うことを夢見ていました。戦いを終えて私の中にたくさんのものが残った。これからに活かしていきたい。そして皆さん本当にありがとうございました。報告会に来てくれた皆さん、今日来れなかった皆さん、私をたたみに上げてくれたのは皆さんのおかげです。また、会えることを心から願っています。」

ブサト・マッティア選手

「(オリンピック時)1回目の演武の時に小さなミスがあったが私は集中を切らさなかった。2回目は、ミスを引きずることなく非常に気持ちよく演武ができた。皆さんにしっかり見せることができて良かった。チームの代表、同僚、コーチと常に心を一つにやってきた。今回の御殿場合宿に来られなかった人の分も一緒に戦った。」

セメラーロ・シルヴィア選手

「今日報告会に来てくださった皆さんありがとうございます。試合の時に頭を怪我してしまったが、最後まで戦い抜くことができた。怪我はもう大丈夫!これまでチームとしても非常に苦しい思いをしてきたし、私自身も日本で成長することができたと思っている。試合ではその成果を発揮するだけだと思い、チャンスを逃さず戦うことができた。私は大会に出場し、たくさんのものを持ち帰ることができた。その中には、皆さんからいただいた愛情もある。そして、空手に対する愛情があればまた前に進んでいけることができると思っている。」

ボッターロ・ヴィヴィアーナ選手

「3位決定戦の時はメダルのかかった試合だったので、緊張していた。大会1年前は交通事故にあい大変な時期だったが、オリンピック出場も決まっていて、必ずオリンピックにでるんだという強い気持ちをもって過ごしてきた。そして、色々なことを乗り越えてきたからジャッジを聞いたときはすごく嬉しかった。」

ブサ・ルイージ選手

「金メダルが決まったときに、思わずカメラに「パパ、ママ、オリンピックチャンピオンになったぜ!」と叫んでしまった。金メダルは家族全員の夢でもあったのでその思いが爆発しました。空手がオリンピックに初めて採用されて、私だけではなくて出場した選手全員にプレッシャーがあったと思うけど、中盤から徐々に調子が上がっていって、準決勝、決勝は自分の空手ができた。金メダリストは夢のような存在だったけど、自分がなって段々実感が湧いてきた。これは決して自分一人の力ではなく東京2020大会までの長い道のりの中でチームの力があったからここまでこれた。喜びを分かち合いたい。」

続いてブサト・マッティア選手による大会2回目の演武で高得点をだしたUNSU(雲手)も行われました。イタリア代表の道着を着用したオリンピアンの演武に参加者は大興奮でした。

その後、質問コーナーになりました。空手をやっている子どもたちから質問があり、選手たちもユーモアを交えながら丁寧に答えてくれました。

芹沢奏音さんからアンジェロ選手へ

「落ちついて試合に臨むためには?」

「僕のやり方は特別かもしれないけど、自分だけの世界に入らないで試合のことを考えながら楽しいこと考えたり、他の選手と笑い合ったりして気持ちを整えている。」

芹沢栄音さんからルイージ選手へ

「オリンピックに出場するまでに心掛けていたことはありますか?」

「練習をしっかりすることも大事だけど、リラックスすることも大事。今回はコロナ禍で合宿中にできないこともあったけど、温泉に入ったり、映画を見たり、音楽を聴いてリラックスをする。たまに歌いながら試合に臨んでいた。」

勝亦創一朗さんからマッティア選手へ

「選手のような体つきになるためにはどうすれば良いですか?」

「大事なことが3つあります!よく食べること、良く練習すること、よく休むこと!」

山田歩ノ佳さんからヴィヴィアーナ選手へ

「試合の前にやることや考えていることを教えてください!」

「練習の時は、呼吸にも注意して整えることを意識している。それ以外特別なことはしてなくて、普段からよく食べて、よく寝て、コーチとコミュニケーションをしっかりとること!とにかくリラックスすることが大事!」

山田怜菜さんからシルビア選手へ

「オリンピックに出るまでに何が一番大変でしたか?」

「もちろん大変なこともたくさんあったけど、オリンピックに参加できることはすごいことだから喜びを感じて楽しもうと思った。後悔しないために練習を頑張ってきた。」

憧れの選手からのアドバイスは子どもたちにとってかけがえのないものになったことと思います。

最後には、「FORZA!AZZURRI」を代表して日本空手協会御殿場富士山支部の杉山凜帆さんから、「空手を始めたときは組手の怖さから魅力が分からなかったけど、これまでの交流会の練習を通して選手の熱心さに触れ合う中で、空手に対する気持ちが変化し楽しく思えるようになりました。また会えることを楽しみにして、これからも選手の活躍を御殿場から応援しています。」、御殿場市空手道連盟会長の菊池基さんから「チームと練習をしてきた子どもたちや御殿場西高等学校空手道部はたくさんのことを学び、皆さんのことを尊敬しています。これからも市で空手道がますます盛んになり、立派な子どもたちが成長してくれることを心から願っています。」とチームへの感謝と今後の想いが語られ、大会報告会は終了しました。

イタリアのホストタウンとしてチームと行った様々な交流は、市民や子ども達に海外を身近に感じさせ、トップアスリートと触れ合う機会となるとてもかけがえのない経験となりました。市とイタリア代表チームが築き上げてきた絆を大切にし、今後もウェブを活用した交流や、日本で行われる国際大会に来日する際は市に寄ってもらうなど、交流を継続していきたいと思います。

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